2015年9月12日土曜日

水族館はいらないか イルカショウは虐待か?

今年の5月に、「追い込み漁」で捕獲したイルカについて、世界動物園水族館協会(WAZA)から日本動物園水族館協会(JAZA)は強い圧力を受けて、従い追い込み漁で捕獲したイルカの入手をやめることにした。

ところが、今月和歌山県太地町の「町立くじらの博物館」が漁の利用を続けるとしてJAZAを退会したとニュースがあった。太地町は追い込み漁を実際にやっているところで、その伝統漁を否定することは自分たちを否定することになる。

イルカの追い込み漁では、漁船から水中に大きな音を出して、音に敏感なイルカをパニック状態にさせ、音で脅しながら、群れを狭い入り江へ追い込み、生け捕りにする。この方法が動物虐待行為というわけ。

西欧人にとって、イルカは特別な存在でイヌ、ネコに匹敵する。そのため、このような偏見が生まれる。日本は、昔からこの方法で鯨やイルカを捕獲して、タンパク源にしてきたので、伝統漁法の1つであることを主張してきてもなかなか聞いてもらえない。

前にも書いたが、インドなどのヒンズー教では、牛は神とあがめられて食べないわけで、その人たちからみれば、牛肉を食べる西欧人は非難されるべきだろう。

西欧人の言いなりになるのではなく、しっかり自分たちの立ち位置を主張し伝統を守ることを忘れてはならない。

今回の太地町のように伝統漁として主張する人たちがいなくなることは、西欧人の思考だけを認めることになるので、ぜひ応援したいものだ。

このニュースで「イルカショウは虐待か?」という、新たな問題も提起されたように思う。動物園の狭いオリの中に動物を閉じ込めることも含め、それぞれの動物にとって良い環境とは言えないわけで、振り返って考える必要がある。

動物園などでは、生態展示といって、野生環境に近い広いところで飼育する方向に向かっている。イルカがどれだけイルカショウを嫌がっているのか、イルカに直接聞いてみたいところだ。


イルカ2


広島ブログ