2015年12月27日日曜日

冬の入浴:ヒートショックにご注意!

「ヒートショック」というのは、温度の急激な変化を体に与えることをいう。「ヒートショック」で、時には血管の伸び縮みが適応できず、心筋梗塞、脳梗塞を起こすことになる。

細胞レベルでの「ヒートショック」という場合、細胞内のタンパク質などの高分子に変性などが起こることを意味するが、体のレベルの「ヒートショック」では、血圧が大きく変動することが問題。

このような大きな温度変化が起こるのは、たとえば外出するときに起こりえるが、十分着こんでいるのと気持ちも準備しているので、それほど大きなショックにならない。

ところが、お風呂に入るときは、まったく心構えもないし、全裸になるのでその部屋の温度をもろに感じることになる。

「寒い」と体を縮めながら熱いお湯に入ると、たとえば10度から40度と温度差30度のヒートショックを受けてしまう。正確には、脱衣した時点で、36度の体温のまわりが10度と一気にまず冷やされ、お湯に入ると次は40度に温められることになる。

冷やされた瞬間、血管は縮み、お湯に入ると急激に血管が広がる。血圧というのは、血管にかかる圧力のことなので、血圧が上下することになる。これは、脳梗塞、心筋梗塞、そこまでいかなくともクラクラしたり気絶して、お風呂の中だと溺れてしまうことになる。

浴室で急死する人は全国年間で約1万7000人。年間交通事故死亡者数が4000人くらいなので、その4倍を越える。

特に、50歳を越えると、浴室でのヒートショックによる急死の確率が急に上がる。他にも血圧が高い人は確率が高くなる。

対策としては、脱衣所や浴室の温度を暖房器具で20度まで暖めて、お湯との温度差を小さくする。暖房器具を買わずに済ませたければ、お風呂にお湯をはったらふたはしないで、浴室を温めるだけでもだいぶ違う。

家族の習慣として、一番風呂は家長が入るものだったかもしれないが、今は年寄りほど後からの入浴の方が浴室が暖まっていて安全。

よくぬるい温度のお風呂に長く入るのがよいという人がいるが、それ自体問題ないが、入浴は運動と同じなので案外水分を奪われて、血液がドロドロの状態になっている。長風呂の場合は水分補給が必要。ぜひ、お風呂に水のペットボトルを。


浴室1

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