2015年12月7日月曜日

大腸ガンもアスピリンで予防できる

医者が、個人的に心筋梗塞や脳梗塞予防のために常時飲んでいる薬が「アスピリン」。最近、大腸ガンにもアスピリンが効くことが確実になってきている。

大腸ガンは、今や男性のガン罹患の1位、女性でも乳ガンに次ぐ2位。誰でもが罹る可能性が高いガン(以前のBlogココ)。

ご存知、アスピリンは解熱鎮痛薬。19世紀に柳の抽出液に含まれる天然の鎮痛成分として「サリチル酸」が同定単離された。その後、アセチル化という化学修飾をして副作用の少ない「アセチルサリチル酸」が合成された。バイエル社のその商品名が「アスピリン」。

アスピリンは、鎮痛、解熱、抗炎症効果だけでない。血小板の凝集を抑制して血栓の形成を妨げることから、脳梗塞や虚血性心疾患を予防する効果もある。

これに加え、アスピリンは、大腸ガンの予防効果があるということになってきているわけだ。日本人の50歳以上の死因1位はガン、2位は心筋梗塞などの心疾患、3位が脳梗塞なので、アスピリンの有用性は高い。

アスピリンはこのようにたくさんのメリットを持っているので、常用で服用したいところだが、いくつか注意がいる。

副作用として胃や消化管の障害がある。ただ、今の薬は、胃を保護するための薬を配合しているので問題ないが、胃潰瘍などがすでにある人の場合、胃潰瘍を悪化させることがある。

血液を凝固させずにさらさらにするので、組織で出血が起こっている場合出血が止まらず潰瘍などが悪化する。

服薬する量も問題で、市販のアスピリン(500mg)は常用するには多すぎるので、一日75-100 mg程度がよい。いずれにせよ、医者に一度相談してからの方が安全です。ただし、医者はOKを出すことはありません。

現在、大腸ガンの予防に効くか大規模な臨床試験を行なっているので、そのうち結果が出て使えるようになるでしょう。




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