ご存知のように、「軽減税率」というのは、食品など生活に必須な物品の消費税は引き上げず負担を軽減しようというもの。
問題は、食パンと菓子パン、さらにケーキのように、どれを免税するかの線引きがむつかしい点。たしかに贅沢品のケーキやお酒は免税しなくともよいとの考えの人が多い。
また、あまりたくさんの物品を免税すると、予定されている税収がえられず、この税収を福祉目的に使用するということなので、その分は赤字国債で借金で補うことになるという。
軽減税率導入には、事業者が税率や税額を記載したインボイス(税額票)と呼ばれる請求書が必要になるが、この事務処理の負担も問題になる。
当初、財務省が、消費税は一律10%増税にして、あとで還付する方式を提案したが、減免感が少ないということで、公明党から反対をうけ却下された。その後、公明党が引かず、予算も最初上限4,000億円だったのが、1兆円を越えるレベルになってきた。
しかし、どれを免税するかの線引きがむつかしい。外食で支払った分を減免するとなると、高級レストランで食事をする高給取りの減免率が高くなってしまう。
海外でも軽減税率導入で混乱が見られる。カナダではドーナツ5個以内は外食とみなされ消費税6%、ドーナツ6個以上ではその場では食べられないとみなされ食料品となり、消費税は非課税となる。
ドイツではハンバーガーを食べる場所により変わり、店内で食べると外食とみなされ消費税19%、テイクアウトにすると食料品とみなされ消費税7%となる。
私なりに考えたこんな案はどうでしょうか?
この軽減税率の議論は、10%消費税を8%に軽減するというものだが、お米など品目を限って、「消費税ゼロ%」にする。
年間の免税の予算を1兆円とすると、1億3千万人に分けると、一人当たり,7,692円。4人家族だと30,769円が上限。これをどこに配分するかだけなので、米、魚、医療費に限る。
- 一家4人で月米30kg消費する。 10kg4,000円だと,月に12,000円,年間144,000円。この10%なら1,4400円減免できる。中高生がいる家庭は米の消費量も増えるので、減免率が大きくなる。
- 魚も消費税なしにする。肉に比べて魚は値段が高めだが、肉からとれない不飽和脂肪酸がとれるので、日本人の健康のためにも、少しでも魚を安くして食べる機会を増やす。日本の漁業がかなり減衰しているので、これでなんとか回復させる。
- 病院などに行って、保険適用できない治療は消費税も支払わないといけない。このうち、健康診断、予防接種の消費税をゼロにする。健康な人が増えれば、全体の医療費も減り、働ける人も増えて日本の経済にプラスになるからだ。