2014年6月30日月曜日

犬肉を食べる習慣 その実態 in 世界

先日、中国の広西省で、夏至の日に犬の肉を食べる「犬肉祭」が開催された。動物愛護家らの執拗な抗議運動があったが、住民らは逆にこの運動に反発して、毎年食べない人まで食べて、犬肉がたくさん売れたという。

中国のこの地方では、夏至に犬肉を食べると無病息災になるとのことで、夕食に皆集まって、新鮮なライチとともに犬肉を食べる習慣がある。毎年「犬肉祭」のために約1万頭の犬が殺されているという。チャウチャウは食用犬というのは有名。

海外の動物愛護団体は、この「犬肉祭」を動物虐待であるとして非難している。しかし、住民らは、犬肉を食べるのは中国3000年の伝統だ、などと反発を強めている。

朝鮮半島においても、犬の肉は伝統的な料理の一つ。ポシンタン(補身湯)は、犬肉とネギやニラを入れて煮て、味噌あじ仕立てにしてご飯の上にかけて食べる。暑い夏を過ごすためのスタミナを補う、日本でいうところのウナギのようなもの。実際、夏に消費量が増加し、年間200万頭の犬肉が消費されるという。

1988年のソウル五輪の時、国外の動物愛護団体が韓国に対して犬肉の食用禁止を要求する圧力があって、ソウルの犬肉料理店は繁華街から路地に移設したり、料理店の名前から「犬」を除く変更をした。

日本でも、犬食文化はあったようで、室町時代、山口の大内氏はしっかり食べていたようだ。明治以降は西欧の文化が持ち込まれ食べなくなった。考えてみれば、一般の日本人が牛やブタなど動物の肉を食べるようになったのは最近の話。

ヨーロッパでも、以前はフランス、ドイツ、スイスなどで食べられていたが、現在はほとんどない。北米のインデアンは今でも犬を食べている。イスラム教では、犬を食べることを禁止されているので、中東など多くの国は食べない。

鯨を食べる日本人は世界から批判されて、自国の食文化を否定するなと反論しているが、同じことは犬食文化でも起こっているといえる。捕鯨問題に関して中国や韓国が黙っているのはこの辺の事情がある。


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