2015年5月12日火曜日

食後すぐに歯磨きしてはイケナイ理由

子供のころからの歯磨きの常識が変わろうとしている。食事が終わったら、できるだけ早く歯を磨けば、歯に付いている虫歯菌や歯周病菌のエサである食べカスがなくなるので、これらの菌の繁殖が抑えられる、が常識だった。

ところが、今は食後30分間は歯磨きをしない方がよいとされている。虫歯の予防という観点からすれば 「食後の歯磨きは逆効果」とのこと。

コーラで歯が溶けるという話は聞いたことがあると思う。歯は炭酸など酸性の条件では溶けやすくなる。実際、pH5.5より下がると歯は溶け始める。

口の中を酸性にする要因は2つ。1つは、食事や飲料自体の酸性による。2つめは、細菌が増殖するときの酸の放出。酸性にさらされると、歯の表面のエナメル質は弱った状態になる(脱灰)。

この時、歯磨きすると、軟らかくなったエナメル質に傷をつけたり削ってしまうことになる。

では、どうするかというと、実は食後30分くらいは歯磨きせず、唾液の中和力と殺菌力にまかせる。唾液の中和力で、弱くなったエナメル質は元にもどる。また増えた細菌は、唾液の成分による殺菌力によって殺される。

食後の30分、食事の余韻を楽しんだ後、歯の表面が元通り強くなってから歯磨きする。細菌のエサである食べかすを除くためだ。

日頃から唾液を出すよう意識するのがよいという。唾液がでないと、ドライマウスになるし、殺菌能力が低くなって、歯周病、口臭の原因となる。唾液腺には、耳下腺、舌下腺、眼下腺がある。これらを指で刺激するか、顔の表情を大きめに動かすと唾液が出てくるようになる。

唾液が大事というのは正しいが、対抗策は他にもある。食事中に食品でpHが下がるのが問題なのだから、最近人気のアルカリイオン水を使った料理やお茶にすれば、上の問題は解決できるのでは。



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