2014年1月26日日曜日

冷凍食品、農薬混入の顛末

2013年10月、11月に製造された、冷凍ピザやコロッケなど7種類の商品9個から、殺虫剤などとして使われる農薬マラチオンが検出され、健康被害であると疑われる人は北海道、静岡県、滋賀県などで2,843人にのぼった。

問題になった冷凍食品は、すべて食品会社「マルハニチロホールディングス」の子会社「アクリフーズ」の群馬県大泉町の工場で製造された。事件発覚後、回収対象商品640万パックのうち、1月21日の時点で85.9% が回収された。

当時、冷凍食品から検出された農薬マラチオンは、工場で使っておらず、原材料に混入した可能性も低いことから、何者かが製造から包装までの工程で、意図的に混入した可能性が考えられた。

1月25日、群馬県警は工場契約社員の阿部利樹容疑者(49)を偽計業務妨害の疑いで逮捕した。阿部容疑者は取り調べに対し「覚えていない」と話しているという。

逮捕の決め手になったのは、農薬が投入された時間帯が冷凍食品に印字されていたこと、その時間と本人が冷凍食品にアクセスできた時間と一致していたこと、本人自身がマラチオンを所持していたことなど。

同じような事件だが、2007年、中国製の冷凍餃子に農薬が混入していて、食べた10人の人が中毒症状を訴えた事件があった。今年、1月20日に、中国の裁判所は、工場で農薬を混入させた呂月庭被告(39)に無期懲役の実刑判決を言い渡した。

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