37種類、70匹の犬を使って、7,475回のイヌの行動の詳細を2年間記録した。研究者らは、イヌのもよおしの時間帯を地球の地磁気活動と照らし合わせた。地球の磁場が穏やかなとき、犬は南北の軸に沿って用を足す。そして東西の軸はなるべく避けていることが明らかになった。磁場が不安定な状態だと、この行動は見られなかったそうだ。また、オスメスで、差はなかった。
生物は、自分のまわりの磁場の方向や強さを知覚する能力がある。走磁性細菌は細胞内に微小な磁石を持っていて、外から磁石を近づけると集まってくる。「磁覚」は、他にも軟体動物、昆虫、鶏や伝書鳩などが持っていることが分かっており、地磁気を感じて南北などの方位を認識している。哺乳類の中では齧歯動物、コウモリ、キツネ、牛や鹿などに備わっているとされている。
しかし、なぜ犬が南北の磁場に沿って用を足したがるのかは不明。特定の方角でしたほうが「し心地が良い」のだろうか。ワンちゃんをペットに飼っているなら、南北にしやすいようにトイレを考えてあげるとよいかも。 もしかしたら、我々もイヌに従ってみると気持ちが分かるかもしれない。
参考HP