2014年7月19日土曜日

遺伝子組み換え「スーパーバナナ」、もうすぐ

オーストラリアの大学の研究グループの発表で、遺伝子組み換え技術によって開発された非常に栄養価の高い「スーパーバナナ」が、最終試験段階に入った。このバナナによって将来、アフリカなどの数百万もの人々の栄養状態が改善されることが期待されている。

この「スーパーバナナ」は、α−カロテンとβ−カロテンを非常に多く含んでいる。これらは、体内でビタミンAに変換される。カロテンはニンジンなどの緑黄色野菜に含まれているがバナナにはもともと含まれていないが、遺伝子組み換え技術で多く含むようにした。

ビタミンAは、網膜にある光受容物質のレチナールの原料となるので、不足すると夜盲症(鳥目)になる。また、胎児奇形のリスクがある。世界中で毎年65万~70万人の子どもたちが死亡し、30万人が失明しているという。

バナナは、アフリカ諸国においては主食の地位にあるが、ビタミンAの含有量が低いという
欠点があった。主食にビタミンA含有量を増加させることで、貧しい人々に栄養価の高い食品を供給することができるという。

実験がうまくいけば、ウガンダの農園で2020年をめどにこのバナナの大量生産がはじまりるという。遺伝子組換えは怖いという人もいるかもしれないが、科学者を信じましょう(以前のblog参照ココ: 遺伝子組換え食品は怖いのか?)。

ちなみに、この「スーパーバナナ」は、オレンジ色をしているそうである。



右は普通のバナナ

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