2014年7月8日火曜日

オウム病に集団感染 ハトに注意

神奈川県川崎市で、社会福祉施設の入所者ら計12人が「オウム病」に集団感染した。オウム病は、オウムやインコなどの鳥類から感染するインフルエンザ様症状の病気。

オウム病は、オウム病クラミジア菌の感染によって発症する。国内の鳥類におけるクラミジア保有率は約20%という。オウムだけでなくハトなども感染している。鳥類は感染しても多くの場合、症状はないが、人を含め動物はその糞や羽の粉塵を吸って感染する。

感染すると、ヒトではインフルエンザ様症状を示し、治療が遅れると肺炎や気管支炎などの呼吸器疾患を示す。ときには、呼吸困難、重症の肺炎となる。抗生剤で治療する。

菌は、酸、アルカリ、乾燥に強く、体外でも数ヶ月間は感染力がある。1%の次亜塩素酸ナトリウム(ハイターなど)や70%消毒用アルコールなどによる消毒が有効。

今回の集団感染では、施設の入所者ら12人が感染した。鳥を飼っていない場所では珍しいという。換気扇の外側にハトが巣をつくり、そのフンが原因となったとみられる。患者は全員回復している。

妊婦がクラミジアに感染すると、妊婦オウム病になることがある。細菌は特に羊水や胎盤で増殖し、敗血症、胎盤不全を起こし、早産・流産・胎児死等を起こす。ワクチンはないので、妊婦はペットも含めて動物や鳥との接触を避けたほうがよい。


オウム病



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