2014年7月27日日曜日

「暑さ指数」を知って熱中症対策

梅雨明け後、太平洋高気圧が大きくはり出し、多くの県で今年の最高気温を更新して、熱中症にかかったり、それが原因で亡くなる人が急激に増加している。

「暑さ指数(WBGT)」は、熱中症を予防することを目的として1954年にアメリカで提案された指標。単位は気温と同じ摂氏度(℃)で示されるが、その値は気温とは異る。「暑さ指数」を知れば、熱中症にならないように対策も打ちやすい。

以下、WBGTの求め方についてまず詳しく説明しますので、暑さ指数をどう利用するかだけを知りたい人は飛ばして下へどうぞ。
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暑さ指数(WBGT)は人体と外気との熱の熱収支に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい ①湿度、 ②日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境、 ③気温の3つを取り入れた指標。

暑さ指数は、正確には湿球黒球温度(Wet Bulb Globe Temperature)という。上の ①~③の3つの指標として、乾球温度、湿球温度、黒球温度の値を使って計算する。

WBGTの算出方法は、
屋外:WBGT = 0.7×湿球温度+0.2×黒球温度+0.1×乾球温度
屋内:WBGT = 0.7×湿球温度+0.3×黒球温度

ここで、
乾球温度は通常の温度計の温度。
湿球温度は球を湿ったガーゼで包んだ温度計での温度。気化熱により乾球温度より低い温度を示すが、空気中の水蒸気が飽和状態である場合は乾球温度と一致する。

黒球温度はグローブ温度計という特殊な温度計で測定する。表面に黒い塗装がされた熱伝導度の高い銅で出来ていて、周囲からの熱輻射による影響を含めた温度を測定する。
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熱中症は、熱暑下での身体適応の障害の状態をさし、症状として、めまい、頭痛、吐き気、体温の異常な上昇などがある。屋内・屋外を問わず高温や多湿等が原因となって起こる。特に、子どもやお年寄りは体温調節がうまくできないので、早め早めの対策が必要。

全国の暑さ指数はココに出ているので、25℃(暑さ指数で)以上の「警戒」になったら、運動や激しい作業はさける。それ以上の「厳重警戒」(28-31℃) や「危険」(31℃以上) では、体温を下げる工夫をする必要がある。ただし、これは、自分の身のまわりの正確な数値ではない。

実は、自覚症状で熱中症だと感じることはまずない。自分で大丈夫だと思っても「おかしい」と思った時にはもう遅いということになる。自分の身の回りの暑さ指数(WBGT)を測定できるとよいと思っていたら、携帯用の熱中症計なるものが売っていた(↓)。

これは、暑さ指数を測定してくれるだけでなく、「厳重警戒」や「危険」になるとブザーを鳴らしてくれる。ガーデニングをしていて、つい夢中になったりした時とか、お年寄りには特によいかもしれない。

ペンギン




















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