またまた中国の食品問題。米国で中国産ペットフードを食べた犬や猫が死ぬ被害が相次いでいる。特にペット用ジャーキーを食べて食後に吐いたり、下痢をして1千匹以上が死んでいる。米食品医薬品局(FDA)によると、6割は胃腸の疾患、3割は腎臓や膀胱に異常があったという。
まず心配なのは、日本も同じかどうか。日本では、輸入時にその成分に関して規制が高いので、国内に入ってくることはないという。
中国製ペットフード問題は、2007年から始まっていて、通常はプラスチックや接着剤の原料として使われるメラミンが検出され、大規模なリコールにつながった。この事件でも腎不全で数百匹の犬が死んでいる。
食品中のタンパク質の含量は、食品中の窒素の量を測定して求める。メラミンは窒素を多く含んでいるため、メラミンを混合することで、タンパク質の含量を実際より多く見せかけることができる。
中国製の赤ちゃん用の粉ミルクにも、タンパク質の含量を偽装するため、メラミンが混入されていた。中国人が日本製の粉ミルクを多量に購入しているのはこの辺の事情があるから。
米国では、中国産のものは入っていないという意味で「チャイナフリー」という言葉が生まれ、原材料、食品などによっては「チャイナフリー」シールが貼られるようになった。
2007年12月、中国製の冷凍ギョーザ殺虫剤メタミドホスが検出された事件は、まだ記憶に新しい。この時、中国政府の発表は、以下の通り、
「もともと中国製の食品は安全であったが、中国の食品が農薬や抗生物質を含むようになったのは、中国に抗生物質を持ち込み、中国で品質を無視して買い叩く日本人が原因である。日本は中国の食品安全問題に対して逃れようのない責任があり、日本人が悪いのになぜ日本人はあれこれ騒いでいるのだ」
さて、今回の事件のジャーキーにどのようなものが含まれていたのかは今の所不明だが、中国産といっても販売しているのはネスレ・ピュリナ、デルモンテなどの大手のメーカー。ブランド名で安心はできないということ。
犬にとって、ジャーキーはおやつという位置づけだが、バランスの良い食事ではないため与える必要はない。