2015年4月29日水曜日

お酒のうんちく(2)これを知ってたら「お酒ツウ」

本日の話題、最後までご存知でしたら、「お酒ツウ」です。お酒は、大きく分けると醸造酒、混成酒、蒸留酒に分けられる。

醸造酒は、穀物や果物などの原料を酵母という微生物により、アルコール発酵させて造られたもの。日本酒、ビール、ワインなどがある。

混成酒は、一般的にはリキュールと呼ばれている。リキュールは、ウメ酒に代表されるように、醸造酒や蒸留酒に薬草や香草、果実や砂糖などを加えたお酒。

蒸留酒は、醸造酒を蒸留したもの。焼酎、ウイスキー、ブランデーなどがある。アルコールの沸点は約78度に対し、水の沸点は約100度なので、醸造酒を温めて湯気を集める(蒸留)とアルコール度数が高くなる。

日本酒、ワインを蒸留すると、それぞれ米焼酎、ブランデーになる。さて質問ですが、ビールを蒸留すると何になるでしょうか?答えは(↓)。

ところで、お酒を作るためには、必ず微生物の力が必要なのだが、これは発酵と呼ばれる過程のこと。ワインはぶどうを潰して皮も含めて保存しておくと、ぶどうの実の甘い成分の「ブドウ糖」を、ぶどうの皮についている酵母が分解してアルコールを作る。

酵母の発酵には、ブドウ糖という単糖しか利用ができない。大麦や米に含まれる「でんぷん」の場合、ブドウ糖がいくつもつながった「多糖」でできているので、酵母はでんぷんをそのまま利用できない。

ビールの場合は、大麦を発芽させた麦芽を使うが、発芽のときに酵素(アミラーゼ)ができてでんぷんをブドウ糖に変える。麦芽をすりつぶして酵母と混ぜると、酵母はこのブドウ糖を分解してアルコール発酵する。

日本酒の場合も、同じ理由でお米のでんぷんをまずブドウ糖に変える必要がある。そこで、米に麹(こうじ)菌という別の生物をつける。麹菌の出すアミラーゼはでんぷんをブドウ糖に変えてくれるので、次に酵母を加えてアルコール発酵させる。

というわけで、日本酒は、他のお酒と違い、2段階の過程を踏んでいて、日本の自慢できる発明品でもある。

ところで、アミラーゼという酵素は我々の唾液に含まれていることはご存知と思う。ずっと昔の人は、お酒を作るのに、麹を使わず、米を口に入れて咬んで唾液と混ぜ保存しておいた。体についている酵母も一緒に手伝い、発酵が進んでお酒ができた。いわゆる「口咬み酒」だ。

世界中どこでも必ずお酒がある。人類は、どんな方法にせよお酒を求めてきたわけだ。映画「大脱走」で、捕虜のS・マックイーンらが、米国独立記念日を祝って、ドイツの捕虜収容所でお酒を作るシーンを思い出した。たしか、ジャガイモを使って蒸留していたような。。

焼酎、泡盛については、以前のBlogをご覧ください(ココ)。

★「ビールを蒸留すると何になるでしょうか?」の答えは「ウイスキー」でした。


獺祭
















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