「去年からのどの治療をしてきていましたが、結果的にがんが治りきらず、いちばん大事にしてきた声を捨て、生きる道を選びました」と、声帯を摘出する手術を受けて声を出せなくなったことを後輩の前で無言でスライドに文字を出して公表した。
「私も声を失って歩き始めたばかりの1回生。皆さんと一緒です。私も皆さんに負けないように、新しい人生を進んでいきます」と新入生を励ました。
つんく♂さんが挑戦しようとしているのが、食道発声。肺でなく胃にためた吸気を逆流させ、食道の一部を振動させるもの。簡単な声がでるまで3ヶ月という。ただ、ゲップがうまく出来る人でないとむつかしいようだ。
咽頭形成法(シャント)による発声というのは、原理は食道発声と同じ。手術で、気管と食道をシリコン製の短いチューブでつないで連絡路(シャント)を作る。この通路を通して肺から息を食道内に引き込み、食道を震わせて声を出す。
ぜひ、歌声を取り戻してほしいものだ。