20日、俳優のオダギリジョーさんと女優の香椎由宇さんの、1歳になる次男が、絞扼性(こうやくせい)イレウスのため亡くなったというニュースがあった。この病気は案外危ない。
イレウスというのは、腸閉塞のことで、何らかの原因により、腸の運動障害が起こり、正常な消化管活動が行なえない状態のこと。
イレウスの原因には、腸の外側にある場合と、内側にある場合がある。外側の場合では、腸が外側から圧迫されたり、ねじれたりすることが原因。内側の場合としては、大腸がんによる閉塞や、消化の悪い食物、便秘で硬くなった便でもイレウスの原因になる。
絞扼性イレウスは、腸間膜が圧迫されたりねじれて、血管がしめつけられ血流障害を起こす現象で、その領域の腸などが壊死してしまう。
急に激しい腹痛を伴い、敗血症によるショック症状を引き起こすこともある。敗血症は、腸管で腸内細菌が異常増殖し、全身にまわるために起こる。放置すれば100%死に至る。できるだけ早めの手術が必要となる。
特に幼児の場合、その症状を訴えられないので、手遅れになることがある。