2016年10月26日水曜日

忘れていた「土人」という言葉で思うこと

大阪から沖縄に派遣された20代の機動隊員が、米軍ヘリパッド建設に抗議する市民に向かって「土人」と言ったのが問題になっていますが、「土人」という言葉はもう長い間聞いたことがなかった。

たぶん、今の若い人は知らないと思う。20代の機動隊員がどうして知っていたのか、また使えたのかが不思議なくらいだ。

「土人」などの言葉が、差別用語になったの1960年代終わりころ。テレビ局などで自主的に作られた「放送禁止用語」(今は、「放送問題用語」)で決められている。実は、法律による規制はない。

「土人」という言葉は、「大地の人」、「土着の人」くらいの意味から、「未開の人」という意味もあるということで、差別用語に指定された。

古いアニメでは、「土人」という言葉は、「狼少年ケン」「オバケのQ太郎」「ジャングル黒べえ」「ジャングル大帝」などで自然に使われていた。

しかし、差別用語を使用していることで、のちに「土人」という表現がある回は除かれたり、作品そのものが自主回収されたりしている。「ジャングル大帝」も、差別的な表現が多く、輸出規制がかけられていた。ドラエンモンでも、自主回収している「ターザンパンツ」の回などがある。

ところで、「オタク」も差別用語であるとご存知でしょうか?しかし、今は「オタク」の「何かに専念する能力」を評価するようになってきて、それほど悪い意味ではなくなりつつあるように思います。

言葉は変化するもので、世代が変わると理解も変わるので、「土人」という言葉も、またよい意味で使われる時期がくるかもしれません。ただ、今回のニュースで、その時期は伸びてしまったですね。

沖縄には県外を含めた過激な活動家がかなり機動隊にもひどいことをしていると聞きます。機動隊は、抗議する人たちと工事の人たちの間で怪我など起こらないように出動しているので、大阪知事が言うように労をねぎらってもおかしくはないと思います。

20代の機動隊員がどの程度分かって「土人」といったのかが問題のような気がします。マスコミは、沖縄対本土の問題にしがちですが、周りを見渡してみても沖縄県民を蔑視するような人はまずいないのではないでしょうか。

個人的には、小学校の先生が沖縄出身で、どれだけお世話になったかわかりません。


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