2013年11月29日金曜日

盲腸はいらない?

盲腸は、英語で「appendix」、おまけとか、追加、付属物とかいった意味。盲腸炎(急性虫垂炎)になると、盲腸を切ったりするので、いらないものと思われがち。本当かしら?

人間や肉食動物の盲腸はかなり小さいが、草食動物やラットの盲腸はとても大きい。草食動物の盲腸が大きいのは、セルロースを分解する微生物のたまり場だからで、この微生物がいないとセルロースが分解できないので、いくら草を食べても栄養にならない。

人にはセルロースを分解する微生物はいないが(いたら、野菜を食べて栄養になる)、盲腸は胎児と青少年の発育段階には必要で、盲腸の中の内分泌細胞は成長に欠かせない各種の免疫細胞を作り出す免疫機能を持っているとのこと。また、盲腸には腸内の善玉菌が多くいて、善玉菌の備蓄をしているという話もある。

下の図のように小腸と大腸はつながっているが、盲腸、虫垂はその流れの脇道になっている。脇道がないと、善玉菌も肛門までそのまま便として押し出されて行くが、盲腸、虫垂は脇道になっていて菌を蓄えるには絶好の位置にある。




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