2013年12月30日月曜日

水ぼうそう、年間100万人が感染

政府は、水痘(水ぼうそう)を予防する小児用ワクチンを、自治体の定期予防接種に加える方針を固めた。定期接種は来年秋から実施される見通し。

全身に発疹ができる水痘は、厚労省の推計では小児を中心に年間に約100万人が感染し、20人程度が死亡している。ワクチンは患者を大幅に減らせると期待され、1~2歳までに一定期間を置いて2回接種する。

水痘は、ヘルペスウイルス科のウイルスが原因で、感染経路は、主に空気感染、飛沫感染。潜伏期は2週間程度で、全身に直径3 - 5mm程度の丘疹(紅い発疹)が出現する。発疹の出現は発病から3日目ごろがピーク。7日程度で痂皮になって治癒する。

ワクチンで小児の水痘発症を防げるが、永久に免疫ができるわけではない。50歳をすぎると免疫が弱くなって感染することもある。また、すでに子供の時に感染していて、50歳をすぎて免疫が切れる場合も同じ。このウイルスは神経細胞内に何十年も潜在していて、体調が悪くなった時やストレスが重なって、さらに免疫が弱くなると増殖してくる。紅い発疹とともに、強い神経痛様疼痛が起こり帯状疱疹になる。神経細胞を破って出てくるので、かなり強い痛みとなる。さらに、早めに治療しないと後遺症が残る。

ということであれば、免疫が下がる50歳くらいに再度ワクチンをうっておけばよい。米国では60歳以上を対象として、水痘ワクチンを帯状疱疹ワクチンとして接種することになっている。日本でも高齢者 (50歳以上) に接種することが承認されたが、水痘と同じく任意接種なので自費負担となる。80歳までに3人に1人は帯状疱疹にかかることを考えれば、日本でも50歳でワクチン接種をもっと積極的に勧めた方がよい。

ちなみに、歳とってから帯状疱疹になれば、ふたたび免疫が強くなるので、再度かかることはない。




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