2013年12月13日金曜日

遺伝子検査キットに’待った’

米連邦政府の食品医薬品局(FDA)は11月22日、米Googleが出資する遺伝子検査企業23andMeに製品販売の停止を命じた。同社の遺伝子検査サービスは、ユーザーが「DNA Spit Kit」を購入し、採取した唾液を送るとそれを解析し、遺伝病や病気のリスク、潜在的なアレルギーなどについての解析結果をWebで通知するというもの。

前にも書いたが、米女優のアンジェリーナ・ジョリーが遺伝子検査結果から、将来の乳がんの確率が高いということで、発症していないにもかかわらず両乳房切除・再建手術を受けた。(ただし、彼女の場合は、母親もがんでなくなっており、確率が確かに高かったのだが)

同社は遺伝子検査サービスについて、FDAに承認、許可をとっていなかった。FDAは、同社のサービスの不正確な解釈で、誤った陽性反応が生じて利用者に無用の不安を抱かせ、また、逆に誤った陰性反応によって早期治療を受ける機会を失わせる可能性があると判断した。

同社の検査キットによって検査できる遺伝子項目は、筋ジストロフィーや糖原病、アルコール依存症やアルツハイマー病などの疾病リスク、ハンセン病感受性や男性型脱毛症のなどの体質などを含め計254項目。従来の遺伝子検査サービスの約50分の1という安さ(90ドル)で、アメリカでは人気を博していた。日本でもネットで23andMeのキットを買うことができるので、サイトに行ってみると今も売っていた。ただし、FDAのことがあったので、数値結果を出すが、解釈はいれないとのこと。

今回の検査キットに問題があるにせよ、皆自分の疾病のリスクは知りたいので、このような検査は今後も需要が伸びていくのはまちがいない。








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