2014年2月14日金曜日

豆はなまでは毒、知ってました?

平成18年5月に、TBSのテレビ番組で「ダイエット効果がある」と紹介され、加熱不十分の白いんげん豆を食べた視聴者が、下痢や嘔吐などの症状をうったえた。分かっているだけで、全国38自治体158名に健康被害がおよんだ。これは、生の豆に毒があるからだ。

白インゲン豆だけには限らない。一般にマメ科植物(ダイズ、インゲンマメ、ヒヨコ豆、アズキなど、コーヒーも)は、レクチンという糖結合性のタンパク質を持っている。レクチンは赤血球に結合して凝集させる性質があることから、赤血球凝集素とも呼ばれる。

生もしくは加熱不十分のマメを食べると、マメのレクチンが消化器内壁の細胞の細胞膜に結合することで、細胞を不活化、死滅させる。結果、下痢、嘔吐などの症状が起こる。

豆は、ふつう煮て食べるので問題ないが、枝豆のように煮すぎると美味しくなくなるということで、加熱不十分にすると、レクチンが生きたままになるかもしれない。

レクチンが含まれる食品はマメだけではない。小麦、米、ジャガイモ、トマトなどにも含まれる(ただし、これらの食品は、マメに比べ含量が少ないので、通常の食べ方ではだいじょうぶ)。これらの植物にとっては、動物が食べてくれて、他の場所に運んでくれて、下痢して次世代の生育場所を拡大してくれるメリットがあるのかもしれない。




広島ブログ