厚生労働省は、1日にとるべき食事の量を定めている食事摂取基準を、朝昼晩で計2000キロカロリーなどとエネルギー量を決めていたのを改め、身長と体重から算出するBMI(肥満指数)の目標を示し、それを維持できる量を薦める方針を決めた。個人による体格の違いを反映させ、生活習慣病の予防につなげる目的。
目標とするBMIは18歳~49歳で18・5~24・9と設定。50代以上は下限を上げて、20〜24・9とする。国内外の論文をもとに総死亡率が低い範囲などを検討、年齢が高いほど栄養状態が悪い人の割合が増えることを踏まえた。
BMI (body mass index)の計算は
BMI = 体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
体重60kgで身長170 cmだと、22.5でちょうど良い。
計算器がココにあるので、ご自分のBMIを計算したい方はどうぞ。
これまでは30、40代で運動量が中くらいの女性は1日2000キロカロリー、18~49歳の同様の男性は2650キロカロリーが必要量とされていたが、高身長の女性や小柄な男性などには対応できなかった。生活習慣病の改善や重症化予防では、体重の減少が推奨されており、病気の可能性がある人にも使える基準にする。
BMIが22になるときの体重が標準体重で、最も病気になりにくい状態であるとされている。25を超えると脂質異常症や糖尿病、高血圧などの生活習慣病のリスクが2倍以上になり、30を超えると高度な肥満として、より積極的な減量治療を要するとされている。
話は変わるが、グリコ (キャラメル) には、実際に一粒で300メートル走ることのできるエネルギーが含まれている(下図)。グリコ 一粒は16 kcal。身長165cm、体重55kgの人が分速160mで走ると、1分間に使うエネルギーは8.21kcalになり、グリコ一粒で1.95 分、約300m走れることになる。