2017年11月30日木曜日

CM「ポリフェノールが足りない?」はおかしいでショ!


最近のネスレ社のキットカットのCMで、「ポリフェノールが足りていますか?」を聞いてビックリ。これは完全に間違い!

他にも明治の「チョコレート効果」のCMでは、「とんでもない量のポリフェノール」と「チョコ先生」が答える。

ポリフェノールは、本来人の体には必要ないもの。ポリフェノールは、植物が持っている苦味成分で、いわゆる「灰汁(あく)」と呼ばれていたもの。

昔は「灰汁」は、料理の下ごしらえでできるだけ除くものだった。その成分が、今は体に良いということで大事にされるようになっている。

お茶の苦味のカテキンだったり、柿渋のタンニン、赤ワインの赤色色素アントシアニン、コーヒーの苦味成分クロロゲン酸などもポリフェノール。

ポリフェノールは、抗酸化作用、殺菌作用などがあることが分かってきて、機能強化の健康食品添加物として、飲料、食品、菓子まで入れることで付加価値を付けている。ちょうど少し前のコラーゲンと同じ。

ところが、以前に書いたように、高濃度のポリフェノールでの肝臓障害が報告されていて、欧米では現在販売禁止となっている。摂取量と安全性に関する科学的なデータも現在までない。日本は、食品の安全管理には意識が高いが、規制までには時間がかかる。

マーガリンやショートニングに多量に含まれるトランス脂肪酸も、その毒性から欧米ではとっくに規制されているのに、日本はまだほとんど動き出してもいない。

上に書いたようにポリフェノールは私たちの体には必要なものではない。ビタミンや必須アミノ酸のように口から摂らないと体調を崩すのと違って、ポリフェノールは摂取しないといけないものではない。

ネットには以下のような内容の宣伝があふれている。「ポリフェノールを毎日摂取することが大切です。ポリフェノールを欠乏すると、病気になりやすくなります。食事や飲料で毎日積極的にポリフェノールを摂取しましょう。」どれも、おかしいでショ。











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