2017年11月20日月曜日
その「トング」が危ない! O157感染
焼き肉などの時、お肉やサラダをピンセットのように挟んでつかむのがトングですよね。
トングというのは変な響きの言葉ですが、英語のtongから来ています。日本語では、「火ばさみ」のこと。「火ばし」は、火鉢やかまどの火を扱う鉄製のお箸ですが、ピンセットのように使う「火ばさみ」もあります。
ごみ拾いや炭を扱う金属製の大きな「火ばさみ」もありますね。
お肉やサラダをとるのを「火ばさみ」というのはおかしいので、適当な日本語が無く「トング」と呼ぶしかないのでしょう。
今年の夏に、O157(腸管出血性大腸菌)に焼肉店で集団感染したのは、トングを使いまわしていたからということでした。その後、自分で具をトングで取る多くのお店では、注意書きが貼ってあって、「トングは1時間ごとに交換しています」と。
実は、これは意味がない。食べ物を床に落としても3秒なら大丈夫というのと同じで、1度でも生のお肉を触ったトングは1秒でも1時間でも12時間でも触ったことに変わらない。生肉にO157大腸菌が付いていたとしたら、トングに確実につくことになる。
焼き肉時は、生肉専用のトングを作り、焼けたお肉をとるのは、別のトングかお箸でとりましょう。
生のお肉には、O157は付いていると思った方がよい。実際、肉用牛の27%がO157大腸菌に感染している(参考ココ)。腸の中に菌がいるので、モツが一番危ないが、普通の肉でも処理過程で0157は十分つく可能性がある。
熱処理で簡単に死ぬので、0157に感染しないためには、生肉は避けて熱を通したものにするか、表面を焼いたタタキでいただきましょう。