8月27日に、海外渡航歴のないデング熱感染者が最初に発見されてから(詳細は以前のBlogに、ココ)、今日で10日目。昨日も、群馬県と千葉県で新たな感染者が見つかった。
厚生労働省によると、感染者は12都道府県の計56人になった。どんどん増えている。いずれも東京都渋谷区の代々木公園やその周辺を訪れていた。重症化した患者はいないという。
東京都は渋谷区の代々木公園で採集した蚊からデング熱のウイルスが検出されたことを受け、同公園の大半を昨日午後から当面封鎖した。
代々木公園ではよく外国人によるイベントが行なわれていたので、外国人が感染していて、日本のヒトスジシマカが血を吸って、ウイルスを媒介しているらしい。デング熱はヒトからヒトには感染しない。
実は、今年海外のデング熱感染が大流行している。例えば、マレーシアでは、今年に入ってからのデング熱による死者は前年同期の4倍近くに上っている。死者は131人、感染者は6万8144人。全世界では年間1億人の感染者がいるという。
感染者急増の理由の1つは、「DEN-2」と呼ばれる従来よりも毒性の強いデングウイルスが流行しているため。また、例年よりも乾期が長く、突発的な大雨に見舞われるなど蚊が繁殖しやすい条件になっていた。
1匹の蚊が産める卵の数は約100個。1週間で100匹の蚊が誕生することになる。感染した人の血を吸ってもウイルスは蚊に入るので、人も結果的に媒介者といえる。感染しても発症しない人もいるので、このような人が移動して蚊にさされると、新たなウイルス保菌の蚊が他の地域に広がることになる。
デング熱に感染後、2日〜15日で発症し、高熱や頭痛、腰痛、筋肉痛などの症状が現れる。
特に治療法はなく、主な治療法は病院で水分補給を受けることだ。
デング熱を拡散させないためには、蚊を増やさないように、わずかな水たまりも作らないこと。刺されないようにする方法については、以前のBlogを参照ください(ココ)。