日本人の死亡の原因1位はガン。3人に1人はガンで亡くなることになる。では、どのような種類のガンで亡くなっているのか。
国立がん研究センター発表の、過去の部位別ガン死亡率の推移のグラフ(↓)は、どの部位のガンも、1990年代半ばをピークに減少してきていることを示している。勘違いしてはいけないのは、ガンにかからなくなってきているわけではない。
むしろ、ガンになる罹患率自体は、胃がん、肝臓がん以外のガンで増加している。死亡率が減少しているのは、医療技術の発達で、ガンになっても治ることが増えてきて、死と直結することがない、という意味。
胃がんの罹患率が減少しているのは、原因菌であるピロリ菌を除菌できるようになってきたことからと思われる。肝臓がんは、肝炎ウイルス感染が減少したからで、昔は、注射器を使い回していたのだから感染してもおかしくない。
男女でガン死亡率の推移はだいたい同じだが、胃がん、肺がん、大腸がん、直腸がんは男子の方が高い。
女性特有の子宮がんは、減少傾向だが、これは子宮頸がんの予防接種が効果がある結果。一方、乳がんは増加傾向にある。
年齢別にみた女性の乳がんの罹患率は30歳代から増加しはじめ、40歳代にピークを迎え、その後は次第に減少する。食生活や高齢出産が原因といわれているが、毎年の検診が大事。
男性の死亡率推移
女性の死亡率推移