2014年12月12日金曜日

腸内細菌で食物アレルギー改善

ヒトの腸内には一人当たり100種類以上、100兆個以上という多量の腸内細菌が生息していて、糞便の量の半分は腸内細菌と言われている。腸内細菌は腸内の環境を整えたり、食べ物の消化に関わっていて、私たちはこれらの細菌と共生しながら生かされている。

最近の米国科学アカデミー紀要 (原文はココ)に発表されたマウスでの研究で、食物アレルギー予防に腸内細菌が有効であることがわかった。

無菌環境で抗生物質を与えて育てることで腸内細菌のないマウスを作る。このマウスは、腸内細菌のいる普通のマウスに比べ、ピーナツアレルギーになりやすい。

腸内細菌の1つ、クロストリディア(Clostridia)という細菌を、この無菌のマウスに与えてやると、アレルギーになりにくくなるという。

研究者らは、ヒトでこのような細菌を摂取することで、食物アレルギーが抑制できるのではないかと考えている。

日本は、何でも殺菌、無菌といろいろグッズや洗剤などが溢れているが、適当に汚くして細菌を体に取り込むことで、免疫力を上げることも大切かも。

調べていて、新しく知ったことだが、食物繊維(主にセルロース)は消化されないので、腸内を整え糞便を作ってくれて、便秘解消によいと思っていた。

ところが、ヒトの場合でも腸内細菌がセルロースを大部分消化しているらしく、結果セルロースはブドウ糖に分解されて栄養になっているという。もしこれが正しければ、野菜を食べても太ることになる。ヒトによって腸内細菌は異なるので、誰にでも当てはまるのかはわからないが。。


クロストリディア




広島ブログ