2016年3月12日土曜日

「南京虫」がホテルで急増中

「南京虫」といっても、若い人は知らないかもしれない。実際、昭和50年ごろに日本ではほぼいなくなったと言われている。

それが、ここに来て増えているそうだ。それも普通のホテルで。さらにふつうの家でも。

「南京虫」の正式な名前は「トコジラミ」で、シラミの仲間ではなく、カメムシ目トコジラミ科の昆虫。大きさは5mmくらいで、不完全変態なので幼虫と成虫はほぼ同じ形。

吸血する昆虫で、セミやカメムシと同じ長いストローのような口を持っていて、これで刺して吸血する。吸血する時に唾液を同時に体に入れるので、この唾液に含まれる物質にアレルギー反応を起こし、激しいかゆみが生じる。

刺されると皮膚に2つの並んだ赤い刺し傷ができる(ただし必ずしもそうではない)。刺されると、相当かゆく痕跡は1-2週間消えない。

話を戻すと、ホテルで急増している理由は、中国人。爆買で日本にやって来た中国人が残していったもの。実は、中国南部で南京虫は普通に家の中にいる。荷物にまぎれてやってきたらしい。

都会では、ホテルから周辺の民家にも移って増えているそうだ。日本だけではない。中国人の移動とともに、実は米国や欧州、豪州などでも世界的な広がりをみせている。ニューヨーク市だけで、2009年に1万件を突破した。

この中国由来の南京虫、やっかいなのは、市販のピレスロイド系殺虫剤に対する耐性があって、簡単に駆除できないらしい。

中国の人にお金を置いていってもらうのはありがたいが、やっかいな置き土産は遠慮したいものです。

南京虫
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