自分の見ているものが、他の人が見ると違ったように見えるというのはほとんどSFの世界の話。先日のアディダスジャージの色の見え方が違う原因は案外年齢だったり、男女差であるかもしれない。
よく言われることですが、若い時に見た若葉の緑と、歳とって見る若葉の緑では気づかないうちにだいぶ違っている。
歳を取ると水晶体(レンズ)は、白濁し黄変化してくる。長い間紫外線を浴びた結果による「老人性白内障」のためだ。歳をとると、だれもがなる。このようになった水晶体を通った光は黄色いフィルターをかけたような状態になる。
黄色と白の区別が付かなくなり、黄の補色にあたる青や青紫が濃いグレーに見えてしまう。そのため、若い人なら色の違いだけで判別できたものが判別できなくなる。
高齢者が人口の4分の1を占める今、お店を経営している方は、高齢者の見え方を配慮した色の使い方をすると、売り上げアップにつながるでしょう。
それではどうするかというと、色が不明瞭な場合、明るさの違いをつける。たとえば、黄色の背景に、白抜きの文字をいれた場合、背景の黄が明るいと文字との区別ができなくなる。暗い黄を使えば、明暗の差で見えるようになる。
デジカメで写真をとって、白黒に換えててみるとよい。大抵の写真ビュアーには白黒にするか、彩度を0にする機能がついている。白黒にしてもはっきり見えるようならだいじょうぶ。
もう1つ大事なのは、部屋を明るくすること。暗いと特に色は見分けにくい。
ところで、色の見え方は、男女でも異なるそうです。男性だと虹の色は7色のところ、女性は、29色に分けてみることができる。視覚細胞の錐体の種類が女性の方が多いためだそうで、たぶん、男性は獲物の素早い動きを捕えるのに向いた目に進化したかわり、色を見分ける能力が減じたのかもしれません。
さて、下のカラーコードは何色に見えますか? 実は39色あるのですが、20色以下しか見えない人は全体の20%で、錐体細胞は2種類。20〜30色見える人は一般的で、錐体細胞は3種類。30以上見える人は全体の数%で、錐体細胞が4種類。色に関わる特別な職につくのがよいかもしれません。
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