2016年3月26日土曜日

知っておきたいマナー:「貴社」「御社」の使い分け

人の名前に「様」や「殿」を敬称としてつけるように、社名にも敬称として「貴社」「御社」「御中」をつけるのはご存知のとおり。しかし、意味が分かってちゃんと使えている人は以外に少ないかも。

まず、「御中」。これは、手紙やメールで相手が会社や部署の場合に使う。もし、会社の特定の人の名前に送るなら、「〇〇会社 木村拓哉 様」となる。よりていねいにしようと思ってか、「様御中」という訳の分からない使い方は×。

人名に使う「殿」と同じで、「御中」は、手紙やメールなどの書き言葉の場合で使用され、もちろん会話には使えない。

一方、「貴社」や「御社」は、どちらでも使える。ただし、「きしゃ」の読み方は、「帰社」「記者」「汽車」などの同音異義語が多いため、話し言葉には向いていないとされる。「おんしゃ」が会話では確実でおススメ。

面接やビジネス会話での注意としては、「貴社」と「御社」を混ぜないこと。その前に「貴社」と言っておきながら、次に「御社」と言うのは御法度。

ついでに、同じような表現を整理すると、

店舗の場合の尊称は「貴店」。
学校に対する敬称は、「御校」「貴校」、大学だと、「貴大学」「貴学」。
官公庁に対する敬称は「貴省」「貴庁」「貴県」「貴所」。
銀行に対する敬称は「貴行」「貴庫」。
協会に対する敬称は「貴法人」「貴協会」。
病院に対する敬称は「御院」「貴院」。

最後に、自分の会社を指す言葉「弊社」「小社」と「自社」の違い。「弊社」「小社」は謙譲語で、取引先との交渉や打ち合わせなどで使えるが、「小社」は「商社」と間違うので使わない方がよい。「自社」(他にも「当社」)は、対等であることを主張していることになり、使い方を間違うと誤解をまねく恐れがある。「へいしゃ」が会話では確実でおススメ。

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