牛丼チェーンの吉野家が昨年12月に発表した牛丼の健康影響に関する調査報告が面白い。
3カ月間毎日1食「牛丼の具材」を食べ続けた場合「健康へのリスクは何ら見れなかった」と発表した(ココ)。
調査は、成人の男女24人を対象に実施し、牛丼の具を3カ月にわたり、毎日必ず1食食べてもらい、実験前後の体重や体脂肪率、血糖値などを調べた。
その結果、いずれの数値にも変化は見られず、吉野家は見解として「摂取前と後に健康リスクがなんら増加した兆しは見られない」と結論付けた。
まず、データの表示が平均だけ示されていて、個々の人のデータが示されていない。このため、各人の数値の変化がどうなったかが分からない。それに、この手の調査では、3ヶ月は短すぎるし、残りの2食は通常の食事で、運動なども制限しなかったのが問題。
同じような実験で、2004年に公開されたアメリカのドキュメンタリー映画「スーパーサイズ・ミー」では、マクドナルドの商品だけを1日3回、毎日1ヶ月食べ続けるというストーリー。1ヶ月後、体重が11 kg増え、脂肪肝と診断される結果となる。
吉野家は、牛丼を健康食にしたいのかもしれないが、誰がみても健康食とは言いがたい。いっそのこともっと野菜を多く含んだ「健康牛丼」を提案した方がよいかも。
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