ペルーのアマゾンで、きわめて珍しい行動を見せるイモムシが見つかった。色は褐色で、枯れ葉か木の枝のような姿をしているが、おもしろいのはその4本の長い触角だ。
人の声に反応して、4本の長い触角が四方に伸びる。そしてまたくるりとまとまる。
このイモムシは、シャクガの一種、蛾の幼虫だ。触角の先端にある産毛が空気の振動を感じ取り、反応するらしい。
実は、昆虫の多くは足などにある毛などで音を感じとることができる。そういう意味では音を感じること自体は珍しくない。
ファーブルがセミのそばで大砲を鳴らした実験は有名だが、セミは大砲に反応しなかった。このことから、ファーブルはセミは聴覚がないと結論づけた。しかし、実は、オスの鳴く声だけは聞けるようになっているそうだ。
最初のイモムシの話に戻すと、触角を伸ばすのは、防御反応で自分を少しでも大きくみせるためだろうか。触覚の先端が白いので、相手の注意を自分の体からそらせるためとの解釈もある。
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