2016年4月11日月曜日

広島原爆ドームにG7外相が訪問

来月の伊勢志摩サミットに先立って広島市で開かれていたG7外相会合で、核保有国の現職外相が、初めて広島平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花した。このニュースは、それほど大きく取り上げられていないが、今年のビッグニュースの1つ。

原爆を落とした米国をはじめ戦勝国が献花したことで、終戦70年でやっと原爆の悲惨さを認めてくれたことになる。

米国には、「原爆投下は戦争を早く終わらせるためで日本人のためでもあった」という、原爆投下を正当するロジックが主流だ。それだけに、今回の訪問にはだいぶ抵抗があったそうだ。

ケネディー駐日大使が努力してくれたようだが、米国ケリー国務長官の原爆資料館内での様子を報道しないという条件で訪問することになった。その様子を報道した場合の米国国民の反発の大きさを米国政府が恐れたためだ。

ケリー国務長官は、このような背景があるにもかかわらず、今回の訪問後、世界中の人が平和記念公園や資料館を訪れるべきだと言ってくれたのはうれしい。

核廃絶へ向けた「広島宣言」も出された。来月の伊勢志摩サミットでさらに前進することを期待したい。

原爆ドーム
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