2017年10月22日日曜日
ペットの犬からもマダニ病感染 世界初
2ヶ月ほど前に、野良猫にかまれた50代の女性がマダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTA)」を発症し、10日後に死亡したというニュースがあった。
これはかなり衝撃的なニュースで、今までマダニに直接噛まれて感染すると思っていたのが、マダニに噛まれた猫からも感染することがわかった。
今月になって、徳島県で今度はペットの犬からSFTAウイルスに感染したとのニュースがあった。犬にかまれたわけでなくて、手をなめられるなどして感染したらしい。
マダニは草むらなどにいるので、ペットの犬を散歩させるとマダニに噛まれてSFTAに感染する可能性が高い。
マダニから感染して最初に亡くなったのは、2012年山口県のお年寄りだった。その後、山口、広島、徳島など西日本を中心に266人の患者が報告されている。
そのうち、死亡したのは、57人で、感染したら10人に2人が亡くなる計算。かなりアブないことがわかる。50歳以上で特に死亡例が多い。80歳代の場合、感染した半分の方が亡くなっている。(データは国立感染症研究所よりココ)
重症熱性血小板減少症候群に感染すると、6日〜2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状(食欲低下、嘔気、嘔吐、下痢、腹痛)、その他頭痛、筋肉痛、意識障害や失語などの神経症状、リンパ節腫脹、皮下出血や下血などの出血症状などを起こす。
予防には、動物をむやみに触らないこと。飼っている猫や犬の場合、マダニのいる草むらに入らないようにさせることが大事。
マダニ予防の薬として、従来からの犬や猫の体毛に振りかける薬もある(↓)が、最近、経口薬も販売されてきている。後者は動物病院でしか売っていない(ココ)。