日本各地で、PM2.5が高濃度を記録更新している。レベル2から3になると、不要不急の外出を控え、換気も最低限にすることが勧められている。どうしても外出しないといけない場合は、マスクをつけた方がよい。ところが、このマスクの選び方を間違ってはなんにもならない。
マスクには、サージカルマスク、N95防護マスク、防じんマスクなどの種類がある。「サージカルマスク」は、外科用のマスクという意味で、手術の時などに医師の口まわりから雑菌などが患者の手術部位に落下しないように開発されたマスクをさす。
目が粗いので、PM2.5のような小さな粒子にはまったく効果ない。50枚入り1箱500円のマスクは、サージカルマスクなので、PM2.5対策にはならない。それにも関わらず、PM2.5対策、ウイルス対策と書いているものもあるので、ご注意!
(次いでながら、花粉 は30マイクロメートルくらいあるので、このマスクでもある程度対応できる。ただし、雨の翌日などには、花粉は乾燥過程で破裂してさらに細かい粒子になるので、そうなると使えず、注意が必要。)
「N95防護マスク」または「防じんマスク」は、PM2.5や、ウイルスや放射性粉じんなどの微粒子状物質を防ぐ。N95は米国の規格。「防じんマスク」は、厚生労働省が定める国家検定に合格したマスクのこと。
この基準をクリアしていないマスクは「防じんマスク」と呼ぶことができない。防じんマスクは12区分に分類され、N95と同等の効果を得られるのは「DS2」。N95とDS2の性能はほぼ同等。
「N95防護マスク」または「防じんマスク」は、基本的に1週間から1ヶ月継続使用が可能。これらのマスクは、災害の時にも役に立つ。災害時に発生する粉じんには、黒煙、土埃やアスベスト(石綿)などあるが、大量に吸入してしまうのを防げる。
マスクは、正しく装着しないと効果が発揮されない。顔とマスクの間に隙間があると効果は半減してしまう。上下を逆さまに着けると80%以上も効果が落ちてしまうという。