2014年3月23日日曜日

ファブリーズで殺菌できない

除菌できる消臭剤ファブリーズが大ヒットした理由は、日本人が世界一といってよいぐらいきれい好き(無菌大国)だから。ファブリーズは、衣服、フロアーや寝具などで増えた細菌を除菌できることを売りにし、その除菌率は99%とうたっている。しかし、これは誤解をまねく間違った表示。

除菌効果99%と聞くと、ファブリーズを布団にかけたら、布団にいるほぼすべての菌がいなくなると、私たちは思う。実際、CMはまさにそのように見える。しかし、CMをよくみると、ファブリーズ処理後でも菌は完全になくなっていない。

歯磨きやマウスウオッシュのCMでも同じ。TVのCMをよく見ると、バーチャルな口が出てきて、マウスウオッシュで口の中を洗ったあとに、必ず少しだけ細菌を残している。完全に細菌がいなくなるのでなく、細菌の量を減らすだけだから。当然、時間がたつと細菌は元どおりに増えてくる。

ファブリーズに話を戻すと、布団に薬剤を霧状にかけて、その霧が布団の繊維全体に行き渡ることは不可能だから、除菌99%というのは、ありえない。布団の霧に触れた部分では、除菌効果99%という意味。

ここで、「除菌」という言葉は、菌が減れば「除菌」という意味で使っている。ファブリーズの霧粒が触れたところの菌の一部が死ねば「除菌」といってよいことになる。完全に菌を除くには、布団全体をファブリーズの液につけ込む必要がある。噴霧だけでは、布団の表面でさえ、気持ちだけの「減菌」でしかない。

布団のカバーにしろ、衣服にしろ洗濯できるものは、洗濯で菌を十分除くことができるし、日光にあてれば、さらに減らすことができる。「ファブリーズで洗濯しよう」という言葉はインパクトがあるが、もしかしたら洗濯しないで代わりにファブリーズでよいと消費者に勘違いさせているかもしれない。

ファブリーズの除菌効果を、その成分から調べてみようとしたが、食品ではないので、正確に書かれていない。除菌成分として、Quat(クウォット)と呼ばれる第四級アンモニウム塩(天然成分ではない)が使われている。これは、人によっては、皮膚に湿疹などアレルギー反応も引き起こす。

冒頭、日本人は世界一きれい好きと書いたが、TVやCMなどでコントロールされた結果なのかもしれない。人も動物で、本来野生で多くの細菌と付き合いながら生きることで、免疫機能も進化させてきたのだから、適当な汚さが回りにあるのが本来の姿かもしれない。


ファブリーズ