いつから「元カレ」・「元カノ」という言葉を使うようになったのでしょうか?調べてみると、なかなか面白いことが分かった。
実は「彼氏」も「彼女」も、明治になってからの言葉。「彼(かれ)」は、万葉集にも出てくる古い言葉で、「彼」は、江戸時代まで男性だけでなく女性に対しても使っていた。
明治時代になると、英語の三人称代名詞sheとheを翻訳するため、男性の「彼」に対して女性を「彼女」と呼ぶようになった。
それでは「彼氏」はというと、漫談の中で使われたのが最初。無声映画時代の弁士(映画に音がないので、解説する人がいた)の1人、徳川夢声が作った言葉らしい。昭和初期、「彼と彼女」では字数のバランスがよくないので「彼氏と彼女」にしたという。
「元彼氏」・「元彼女」という言い方は、1990年代前半まで使われていて、後半になると「元カレ」・「元カノ」が登場する。
さらに「初カレ」、「前カレ」、「今カレ」、「本カレ」、「ベツカレ」などが派生していく。「元カレ」「前カレ」の違いは、直前のカレが前カレ、さらに前のカレは元カレ。野田前首相、管元首相と呼ぶのと同じルールらしい。
最後に、元カレ・元カノは英語では、「ex boy friend」「ex girl friend」となる。 同じように、「ex-husband 」は先夫、「ex-wife」は 先妻。同じように、前首相は「ex prime minister」で、 元首相は「former prime minister」。そういうことなら、「前カレ」は「former boy friend」でしょうね。