2016年6月3日金曜日

南海トラフによる巨大地震の可能性上昇

南海トラフは、日本列島がある大陸のプレートの下に、「フィリピン海プレート」が沈み込んでいる場所で、日本列島にそって太平洋側の海底にある、静岡県から宮崎県まで続く地形のこと。

海側のプレートが南東側から年間6cm前後の割合で沈み込んでいて、沈み込むときに陸のプレートを地下へ引きずり込んでいく。

陸のプレートがこの引きずりで歪む。歪みが蓄積されて歪みがある程度大きくなると、ガマンの限界となって元に戻ろうとし、この時起こるのがプレート境界での地 震。十勝沖地震、東日本大震災などがこれにあたる。

(ついでながら、プレート移動により境界だけでなく、陸のプレート内にも歪みを発生する。この歪みで岩の層が壊れてずれることによっても地震は起こる。熊本地震のような活断層がずれることで発生する地震の場合だ。)

南海トラフでは約100~200年の間隔で、蓄積されたひずみを解放する巨大地震が発生している。直近では、昭和東南海地震や昭和南海地震で、それから70年が経過している。次の巨大地震が発生する可能性が高まっているわけだ。

最近、南海トラフ沿いのひずみの分布の解析結果が発表された。南海トラフ沿いの海底15カ所に観測点を設置し、GPSを使って2006年から10年間のデータを分析し、年間4~6センチひずみが蓄積していたことが分かった(↓)。

日向灘、四国の沖合、紀伊半島の周辺の沖合、東海地方の遠州灘の沖合でひずみがたまっている。最大クラスのマグニチュード9クラスの地震が発生する可能性が、観測からも裏付けられたという。

日向灘の歪みが思ったより大きい。ここで地震が起こると、瀬戸内海に向かって津波が発生するので、山口や広島もかなりひどいことになるかも。考えたくないが、日頃から避難する高台の場所を家族内で決めるくらいはしておきましょう。



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