昔からご飯の時「よくかみなさい」と言われてきました。かむ回数次第でダイエットにもなるという最新ニュース。
早食いと比べ、よくかむと血糖値の上昇がゆっくり上がるのが1つの理由。実際、肥満治療に「咀嚼法」を取り入れている医者もいる。
2つめの理由は、よくかむことで、脳の中にヒスタミンが増える。ヒスタミンは鼻づまりやかゆみなどアレルギー症状を引き起こす物質だが、脳内でヒスタミン濃度が上昇すると食欲を抑え満腹感を高める。かんだ刺激が脳内の結節乳頭核という部分に届き、ヒスタミン産生を促す。
何回かめばよいかというと、30回。それ以上でもよさそうだが、長続きしないので30回がよいそうだ。「30回咀嚼法」を実践してみると、日頃5、6回で飲み込んでいるのに気づいた。30回は案外長い。
最近、東工大の研究で、同じ量の食事を早食いした場合に比べ、よくかんで時間をかけて食べた場合では食後のエネルギー消費量が増えていたという。食後に15分間ガムをかむと、さらに食後のエネルギー消費量が増えることも分かった。
かむことによる直接的なエネルギー消費量なのだろうか。いずれにせよ、よくかんで食べることで、ダイエットになるという理論の根拠が強められる結果になった。
かむという行為は、脳の活性化にも重要で、高齢者ほど記憶能力がアップしたという結果もあり、ボケ防止にも有効。
よくかんでよく消化すれば、食物から体に必要な成分をむだなく回収できるので、「よくかむ」ことに悪いことはなさそうです。