2014年4月9日水曜日

サッカー試合で、危機一髪の救命処置、(心肺蘇生手順メモつき)

ウクライナで先月30日に行われたサッカーの試合で、ゴールキーパーと交錯して倒れて意識を失った選手に対戦相手の選手が駆け寄り、とっさの判断で救命処置を行った。選手はこの処置のおかげで一命を取りとめた。

ハプニングは同国プレミアリーグのディナモ・キエフ対ドニプロ・ドニプロペトロウシクの試合中に発生。前半戦でディナモ主将のオレグ・グセフ選手がドニプロのゴールキーパーと激突して倒れ、意識を失った。

これを見たドニプロのヤバ・カンカバ選手が即座に駆け寄り、グセフ選手の口を開けると、指を口に入れて、気道をふさいでいた舌を取り除いた。この措置がなければ、グセフ選手が窒息死していた可能性もあった。

サッカーの試合では、まれにあることなので、日本の場合だと気絶して気道が閉じている人に対してどのような処置をすればよいかについて、選手は教育されている。実は、気道を確保するのに、口に指を入れなくとも、頭を後ろにのけぞらせるだけでよい(下図)。

Hobenさんは消防署の救命の講習をうけて、「救命講習修了証」をもらったことがあるので、手順を以下に示す。(心肺蘇生手順:PDFはココ

  1. 倒れている人をみたら、まず肩をたたいて呼びかける。
  2. 反応がない場合、回りの人に声をかけて、救急車を呼ぶように伝える。(脈がなさそうならAEDも頼む)
  3. 顔を口に近づけ、呼吸しているか調べる。胸部、腹部が動いているか。
  4. 息をしていなければ、速やかに頭を後ろにのけぞらせ、気道を確保する。口の中になにもないか確認。ある場合は、除く。
  5. 人工呼吸。鼻をつまみ、口から胸が膨らむ程度息を吹き込む。1秒に2回くらいの速度。
  6. もし、脈がない場合は、心臓マーサージも必要。みぞおちの上の肋骨の上を両手をそろえて体重をかけて押す(4-5cm沈むほど、肋骨がおれるのではと思うくらい)。これを30回(1分間に100回のテンポ、かなり早い)繰り返し、人工呼吸1回、また30回を繰り返す。救急車が来るまで続ける。(それまでにAEDが来たら、AEDを起動、音声に従って動かす)



頭を後ろにのけぞらせ、気道を確保する



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