ウイルスは強毒性のH5亜型の可能性が高いという。この養鶏場の経営者は同県相良(さがら)村でも別の養鶏場を経営しており、県は両養鶏場のすべての鶏約11万2000羽を殺処分する。
また二つの養鶏場からそれぞれ半径3キロ圏内を鶏や卵の移動制限区域に設定。3〜10キロ圏内を搬出制限区域とした。域内にある47戸の約44万1000羽が対象となる。
高病原性鳥インフルエンザH5亜型のうち、今回のウイルスがH5N1かH5N8かは不明。
H5N1は、北朝鮮で先月21日に平壌の兄弟山区域の養鶏場で発生し、他の養鶏場にも感染が拡大している。数万羽が死ぬか殺処分されたという。人への感染も世界各所で多数 報告されていて(厚労省のデータはココ)、感染した場合の死亡率は50%。
一方、H5N8は、2年前に中国で最初に発生、今年1月から韓国で大発生している(過去の解説ブログはココ)。韓国の首都圏から南西部・全羅南道まで朝鮮半島西岸各地で検出されている。こちらは、人への感染はまだ報告されていない。
いずれのウイルスも、渡り鳥が媒介していると考えられており、朝鮮半島から日本へ飛び火するのは時間の問題とされていた。
H5亜型(この時の型の詳細は不明)の第一波はすでに日本に来ていて、2012年、山口県宇部市常盤公園の園内で死亡したコクチョウで発見され、園内の全てのハクチョウ300羽以上が殺処分されたのは記憶に新しい。
鳥インフルエンザに感染した鳥やその排泄物、死体、臓器などに濃厚に接触することによって人に感染する可能性がある。死んでいる野鳥を見つけても触らないこと。複数いる場合は、保健所などに連絡する。
感染している鶏の卵、鶏肉でも熱していれば食べて大丈夫。今の所、これらから感染した事例は知られていない。しかし、熊本や、隣県の宮崎産の鶏肉の購買を控える風評被害が出始めているという。
昨日の話がブタの伝染病で、今日が、鶏だったが、実は、北朝鮮で今、口蹄疫が発生している。最悪のばあい、ブタ、トリ、ウシの3大肉がピンチになるかもしれない。
(4/12 追加):熊本の高病原性鳥インフルエンザはH5N8であると、農水省が発表した。