2014年4月5日土曜日

サウナの熱ショックで精子↓

昨年、欧州の学会誌で、サウナが精子数や運動に影響を与えることが発表された。精液検査で正常な10人の被験者に、週2回80~90度のサウナに15分間、3か月間入ってもらった。

結果、試験前と比べ、試験終了時には、精子数と運動率が低下していた。正常な染色体やミトコンドリアも減少しており、熱ストレスにかかわる遺伝子の発現の上昇も認められたという。

一方、精子を作り出すのに関係する下垂体ホルモンや、男性ホルモンには変化がなかった。また、サウナをやめて6か月後には、精子数などの指標は元に戻っていた。(Human Reproductionの論文)(参照YomiDr)

実は、精子が高温に弱いことは以前から知られている。人間の体温は通常36度から37度ぐらいだが、精子には34度から35度がよい。精巣(睾丸)が体の外に出てぶら下がっているのはそのため。睾丸は、挙睾(きょこう)筋によって腹壁につながってぶら下がっている。

精子を適度な温度に保つ工夫は精巧にできている。寒いと挙睾筋が収縮し陰嚢がキュッとなって、精巣は腹壁に引き寄せられて温められる(「陰嚢反射」という)。逆に暑いと、挙睾筋がゆるんで精巣は垂れ下がり、体壁から離れるとともに陰嚢のしわが伸びて表面積が広がり、熟を放散、温度の上昇を防ぐ。

ちょっと話はずれるが、「挙睾筋反射」という皮膚反射は、大腿の内側をこすり上げる事で、 こすり上げた大腿と同側の睾丸が、挙睾筋の収縮により片側のみ拳上する反射。もちろん、両方とも男性だけの反応。

話を戻すと、精巣の温度が上がると奇形の精子が増え、精子数が減るので不妊になりやすいことも知られている。精子のことを考えると、ブリーフよりも風通しのよいトランクスの方がよく、長風呂、サウナは避けた方がよいことになる。

ヒト精子
ヒト精子