コーヒーの起源について、いくつもの説があるが、その中で有名なのは、9世紀のエチオピアで、ヤギ飼いの少年がヤギが興奮して飛び跳ねるのが赤い実が原因と気づいたのが起源とか。その後修道院の夜業で眠気覚ましや薬に利用されるようになったという。
「コーヒールンバ」という曲をご存知でしょうか?(井上陽水版 YouTubeより↓)、
♪昔アラブの偉いお坊さんが 恋を忘れたあわれな男に しびれるような香りいっぱいのこはく色した飲みものを教えてあげました やがて心うきうきとっても不思議 このムード たちまち男は若い娘に恋をした♪
コーヒーはヒトを興奮させる薬と考えられていた。
コーヒーの木は、アカネ科に属する常緑樹で、白い花を咲かせる。実は赤く(↓)、内部の白い種がコーヒー豆になるが、果肉は煮ると食用になる。
13世紀頃になると、コーヒーは豆を煎って煮出すようになる。これについては、山火事があって香ばしくなった豆から煮出す方法がたまたま生まれたとのありそうな説もある。
これが現在のトルココーヒーの原型で、コップの底にはコーヒーの粉が沈んでいる。ちなみに世界初の喫茶店は、1554年トルコにオープンした「カーベハーネ」という店。
コーヒーは、17世紀に中東からヨーロッパやアメリカに伝わった。飲み方も煮出すトルコ方式から濾過するドリップ方式に変わっていった。
コーヒーの木の種類は、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種の3種がある。このうち世界中で主に栽培されているのはアラビカ種で、エチオピアのアビシニア高原が原産地。
ロブスタ種はアフリカのコンゴ盆地が原産で、主にインスタントコーヒーや缶コーヒー用に使われている。リベリカ種は西アフリカのリベリアが原産。品質がイマイチということで、コーヒーの栽培量のうち1%程度しか占めない。
現在世界でコーヒーが栽培されているのは、コーヒーベルト(北緯25度、南緯25度)とよばれる中南米、東南アジア、東アフリカの熱帯・亜熱帯地域のベルト地帯。
日本にコーヒーが伝来したのは江戸時代で、オランダから長崎の出島に持ち込まれた。しかし、黒くて苦い飲み物は一般には受け入れられなかった。明治になって文明開化とともに認められるようになった。
最初のコーヒー店は、1888年に上野にオープンした可否茶館(かひいちゃかん)。