秋はキノコの季節。売っている栽培キノコと違って味、香りも濃い美味しいものがたくさんあるが、まちがって毒キノコを食べて食中毒になる人が毎年後をたたない。
猛毒キノコの中でも、「カエンタケ」(↓)は特別アブない。昨年、奈良県生駒市の生駒山麓で、たくさんの「カエンタケ」が見つかったと報道があった。最近では、京都、仙台で見つかったとニュースがあった。
実は、それほど珍しいわけではなく、山口、広島でも時々見つけることができる。
「カエンタケ」は、赤やオレンジ色のキノコで、長さは数cmほど。細い棒がいくつか突っ立て炎のようにみえる。枝分かれしているものもある。
「カエンタケ」の毒は、トリコテセンという化学物質。化学兵器に使われたこともある。一片でも食べたら下痢・嘔吐症状が現れ、死に至る。キノコを食べなくとも触るだけでも皮膚に炎症を起こす。
実は、キノコに近づくだけでも大変な目にあうことも。毒は「カエンタケ」の胞子に含まれていて、簡単に風でに飛ばされるので、キノコの風下にいるだけでもヤラれる。
死ぬほどの毒を持つキノコとして「タマゴテングタケ」などがあるが、触っても問題がないのに「カエンタケ」は特別。
1999年に新潟県でカエンタケによる国内初の死者が出た。その後も死者がでている。
カエンタケを見つけても、決して近づかず、保健所に報告しましょう。