大村さんは山梨県韮崎市出身の80歳。山梨大学を卒業後、北里大学薬学部の教授や北里研究所の所長などを務め、現在は北里大学特別栄誉教授。
寄生虫によって引き起こされるオンコセルカ症やリンパ性フィラリアなどの発生を劇的に抑えることができる「イベルメクチン」のもととなる「エバーメクチン」など、数々の抗生物質を発見した。
日本人がノーベル賞を受賞するのは、去年、物理学賞を受賞した赤崎、天野、中村さんに続いて23人目で、医学・生理学賞の受賞は平成24年の山中伸弥さんに続いて3人目。
大村さんの発見した抗生物質で多くの人が死なずに救済させた。日本は、武力による国際貢献でなく、このような科学の力での国際貢献をぜひもっと進めるべきだ。
大村さんの発見した抗生物質で多くの人が死なずに救済させた。日本は、武力による国際貢献でなく、このような科学の力での国際貢献をぜひもっと進めるべきだ。
最近の文科省の方針は、2003年に大学を法人化して、短期的な成果を求めるようになっているという。その結果、日本の大学の世界におけるレベルをどんどん下げてしまっている。最近の大学ランキングもさんざんだった。
短期の成果は企業に任せればよいので、10年50年先を目指す夢のある研究にこそお金をつぎ込む必要がある。西欧では、民間会社も夢のある研究にどんどんお金を寄付するが、日本ではまだまだそのような気概や風土がないのが問題と聞いたことがある。
過去に日本人がノーベル賞を受賞した研究は、今回の大村氏のも含めて大学法人化以前の研究だ。今のままで若い世代の研究者が今後受賞できるのか、日本の科学の未来、ひいては日本の未来を危惧する。