2015年10月31日土曜日

急増中:ヘアカラーや毛染め剤による皮膚障害

毛染め剤やヘアーカラーで髪を染めている人は多いと思うが、毛染め剤の使用による皮膚障害が相次いでいるという。消費者庁の消費者安全調査委員会によると、皮膚炎を引き起こしやすい化学物質が毛染め剤に含まれていて、注意が必要とのこと。

髪を染めている人は女性で62%、男性で28%。20代では7割を超えている。[白髪染め」も年代が上がるにつれて増加し、50代が最も多く7割を超える。

まず、毛染め剤には、酸化染毛剤と半永久染毛料(ヘアマニキュア)に分けられ、酸化染毛剤は、毛髪の内部深くまで浸透させて染める。一方、ヘアマニキュアなどは髪の表面だけを染色する。

酸化染毛剤の方が、色落ちが少なく染色は長持ちするが、主成分として酸化染料が含まれていて、毛髪の内部で過酸化水素水等 の酸化剤によって酸化されることで発色し、色が定着する原理になっている。

この酸化染料として、パラフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、パラアミノフェノール、トルエン -2,5-ジアミン等が使われていて、皮膚炎を引き起こしやすい。

というわけで、ヘアマニキュアは、酸化染毛剤に比べると、皮膚炎のリスクは低い。

毛染め剤で頭や首がかゆくなった場合、これを繰り返すと、アレルギーになったり、さらに重症化することもある。さらに、皮膚ガンのリスクも発生する。

使用説明書をよく読むと、
  次の方は使用しないで下さい。
   ・ 今までに本品に限らずヘアカラーでかぶれたことのある方
   ・ 今までに染毛中または直後に気分の悪くなったことのある方
   ・ 頭皮あるいは皮膚が過敏な状態になっている方。(病中、病後の回復期、生理時、
    妊娠中等)
   ・ 頭、顔、首筋にはれもの、傷、皮膚病がある方
さらに、
○ ご使用の際には使用説明書にしたがい、毎回必ず染毛の48時間前に皮膚 アレルギー試験(パッチテスト) をして下さい。
とある。

パッチテストで、その薬品に皮膚が反応するか、アレルギーがあるかを前もって調べるのは大事。方法は、以下のとおり。

混合液を腕の内側に10円玉大に薄く塗り、自然に乾燥させた後、30分後と48時間後の2回、テスト部を観察する。発疹、発赤、かゆみ、水疱、刺激などの異常があった場合は、染毛できない。

面倒でも、ぜひ使用注意は守りましょう。


ヘアカラーによる皮膚障害






消費者安全調査委員会の報告書より
ココ


    広島ブログ