2015年11月2日月曜日

エンテロウイルスD68がアブない 子供に麻痺も

8月以降、発熱やせきなどの症状の後、体の麻痺を起こす子どもが全国で47人報告されている。国立感染症研究所の発表で、「エンテロウイルスD68」の感染であることが確認された。

患者は生後1か月から11歳までの子どもで、21の都府県から報告されている。広島県でも、4件報告されている。

エンテロウイルスの仲間には、ポリオウイルス、髄膜炎の原因となるエコーウイルス、手足口病の原因となりうるエンテロウイルス(EV)71型などが含まれる。いずれも、大人の場合すでに免疫ができているので軽い症状しかでないが、乳児や子供の場合重度の症状になることが多い。

エンテロウイルスD68は、アメリカで1962年に見つかった。去年、アメリカ国内で突然感染が広がり、1000人以上が重い呼吸器症状、さらに体の麻痺が見られたり、死に至る子供も現れた。

ワクチンはなく、適切な薬剤もないので、体の免疫に頼るしかない。このウイルスはインフルエンザと同じように飛沫感染するので、予防にはマスクと手洗いの徹底が大事。

エンテロウイルスの流行は、通常、夏から秋にかけてなので、今後さらにエンテロウイルスの感染が広がることは考えにくいということらしい。ただ、来年夏以降の流行に向けて早急の対策が必要だろう。


エンテロウイルス


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