2015年11月8日日曜日

ヒラメで食中毒:原因は寄生虫クドア

ここ数年間、全国的に、食後数時間で一過性のおう吐や下痢を発症し、軽症で終わる原因不明の食中毒が発生している。鮮魚介類、特にヒラメを食べて起こっている。

少し前にも、愛媛県と三重県でヒラメを食べて、100名以上の患者が出ている。また、広島県でも大量の患者がこれまで出ている。

この食中毒を起こしていたのが、「クドア・セプテンプンクタータ 」という寄生虫であることが新たに分かった。。粘液胞子虫類に属し、アメーバなどと同じ単細胞の原生生物。ヒラメの筋肉内に寄生する。

クドアは、100分の1ミリメートルの大きさで、ヒラメの筋肉の寄生し、さしみで生食すると、食後数時間で一過性の下痢やおう吐などの症状が起きる。 症状の多くは軽度で回復する。

食事で、口から入った寄生虫は、小腸の細胞内に侵入し,損傷を引き起こす。体の中で増殖することはなく、人から人に感染が広がることはない。

別種のクアドの仲間は、馬肉に寄生していて、食中毒の原因になることも知られている。

予防としては、4時間以上冷凍するか、75℃5分以上の加熱でクドアは死滅するので、食中毒を防ぐことができる。ただ、これだと、さしみなどの生食ほどのうまみはなくなる。
























クドア・セプテンプンクタータ














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