2015年11月13日金曜日

国産ジェット旅客機MRJに大期待

国産の旅客機として、プロベラ旅客機YS-11から半世紀ぶりに、新たに開発されたジェット飛行機MRJが大空にはばたいた。これは、今年一番のニュースといってもよい。

MRJは、平成20年から三菱重工業の子会社の三菱航空機が開発を進めてきた国産の小型ジェット旅客機。Mitsubishi Regional Jetの略で、近距離用の旅客機。アジア圏内くらいの飛行距離ならだいじょうぶという。

戦後発のプロベラ旅客機YS-11は、海外での販売が伸び悩み、昭和48年に生産終了に追い込まれた。莫大なお金をつぎ込んで、次の国産旅客機の開発を続けるより、外国産を購入するという安易な選択を日本はしてきてしまった。

敗戦後、戦闘機につながるということで、ジェット機の開発ができないように米国から圧力があったというまことしやかな説をずっと信じていたがどうもそうではないらしい。たしかに戦後7年間は、GHQに開発を禁じられたが、その後は開発できる状態になっていた。

半世紀というのは、人の世代が代わる期間。航空機を作る経験が途絶える寸前で、MRJが生まれたことは、日本の航空機技術継承にとって大事なことに思う。戦闘機のゼロ戦(零式艦上戦闘機)を設計した三菱の経験もここで受け継がれたのではないだろうか。

MRJは、70~90席クラスのジェット旅客機で、ライバル機としてカナダ・ボンバルディアやブラジル・エンブラエルのライバル機種が独占するなか、これらより燃費が20%よいというのはすばらしい。

すでに、試験飛行の段階ながら、223機の受注を内外から受けていて、高い期待が持たれている。航空機産業はその部品数が多い分、関連企業も多いので、日本の経済発展の旗頭に育ってくれるとよいと思う。

MRJ


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