2014年5月1日木曜日

深刻、ウメやモモの病気が全国に拡大中 

毎年、庭の梅の木は2月に花を咲かせた後、4月のこの時期には葉がだいぶ出てくるのに、今年は枝の先端だけでほんの少しだけ出ているだけで、ほとんど葉がない。

プラムポックスウイルスの梅の木への感染が全国10都府県に拡大している。国内で初めて感染が確認された東京都青梅市では、観梅期を終え4月4日以降、梅の名所「青梅市梅の公園」のウメを全伐採の作業が行なわれている。

プラム・ポックス・ウイルス(ウメ輪紋ウイルス)は、サクラ属(ウメ、スモモ、モモ、アンズなど)に感染する植物ウイルス。果樹が感染すると、葉や花弁や外果皮に斑紋が現れる(下の写真)。果実は変形したり、早期に落果する。感染から発症まで3年間程度の潜伏期間がある。感染した果実はを人が食べても健康に影響はない。

このウイルス病は、1915年にブルガリアで発見され、日本では、2009年に初めて青梅市のウメで感染が確認された。ウメで感染が確認されたのは世界初。世界の被害額は、過去30年で1兆4000億円を超える。

感染経路は、アブラムシが媒介するほか、感染した苗木、接ぎ木などから広がる。治療法や予防薬はなく、感染拡大防止策しかない。アブラムシの駆除、感染樹や周辺の樹木の伐採、感染地域の苗木持ち出し禁止などが行われている。

山口、広島まで来ていないが、東京で主に感染していたのが、大阪、兵庫まで南下してきている。

ウイルスの詳細については、農水省のHPのココを参照。HPでは、「万一、ウメ、モモ、スモモなどの葉や実などに見慣れない症状が見つかった場合には、速やかに最寄りの植物防疫所(PDF:38KB)にご連絡ください。」とのこと。ヒトの健康には直接関係ないが、口蹄疫と同じくらい経済に深刻な打撃を与えることになる。

うちの梅の木に葉が生えないのは、どうもこのウイルス病のせいではなさそうだが、原因不明。ネットで調べてみると、剪定の時期が悪かったのかもしれない。そのうち生えてくるというので様子をみます。
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後日談(8月3日更新):昨年伸びた緑の枝からは葉が育たたず心配したが、緑でないさらに古い枝から新しい枝が6月にはたくさん伸びてきた。結果的に、いつもの8割くらいの葉の量になった。毎年発生していたアブラムシやシャクガの発生機会がなかった。もしかしたら、梅は時々、葉を出す時期をずらす方法で害虫に対抗しているのかも。

ウイルス病にかかったウメの葉


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